ザンビアの乳幼児健診
ザンビアでは地域に一つヘルスセンターと呼ばれる、診療所と保健所を合わせたような医療機関があります。
このセンターで毎週1回程度(子供の多い地域は週2回のところも!)Under5 Clinicという乳幼児健診を行います。
アウトリーチ活動といって、ヘルスセンターから遠いところに住む人のために、各村々にセンターのスタッフが出向くこともあります。
アウトリーチは忙しい村のお母さん方にとても喜ばれます。
子供が生まれると、男の子はブルー、女の子はピンクのUNDER5 CARDと呼ばれる、母子手帳をもらいます。このカードは、満5歳までの成長発達や予防接種などの乳幼児健診の記録が書き込めるようになっています。
このUNDER5 CARD・・・悲しいかな、使っていくうちにボロボロになってしまっているものも。
保管や持ち運び方法は、人それぞれ。ビニール袋に入れて来るお母さん、家から握りしめて持って来るお母さん。
破れて一部欠けているカードを持ってきたので、何があったのか聞くと「ネズミに食べられた!」なんて冗談のような本当の話をしてくれるお母さんもいます。
でも、中にはこんなふうに自作でカバーをつくって可愛くしている人もいて、こういうのを見ると嬉しい気持ちになります。
子供の大切な情報だからこそ、綺麗に使って欲しいところです。
お手製のUNDER5カバー。母親の愛情を感じます。
UNDER5 カードの見本。実際は男の子用は青、女の子用はピンクです。
さて、少し話がそれましたが、
乳幼児健診では、体重・身長を計り、その子の成長の状況をチェックします。
前月に比べて体重が減っている子供や、数ヶ月続いて体重があまり増えていない子供がいればお母さんに声をかけ、最近の子供の体調や、母乳や食事の状況などを聞き、アドバイスしたり必要があれば医師や栄養師に繋いだりもします。
測定は子供が怖がらないように、笑顔で声をかけながら行います。
体重は木の枝に吊るした体重計で測るのが、ザンビア流です。
その他にも集まってくれた大勢のお母さん方に向けて、栄養、マラリアや下痢の予防などヘルストークと呼ばれる、健康教育講座も行います。
ヘルストーク。絵を見せながら説明します。今日のテーマは栄養!
ひとつひとつのカードを看護師が見て、成長や予防接種の有無を確認します。
各地域によって異なりますが、大体100人以上のお母さんと子供たちが並ぶことなんて、日常茶飯事!早い人は開始の2時間前くらいから並んでいるお母さんもいます。それくらい、お母さんも子供も毎月一回のイベントです。
ザンビアはまだまだ子育ては“女性の仕事“という文化が根強いです。お父さんが子供を連れてきた場合は、列の先頭の方に入れるようにするなど、男性の育児参加を促す工夫も始まっています。
ザンビアの大自然の中で逞しく育つ子供達。どうかお母さん、お父さんのいっぱいの愛情と、地域の人に守られて、すくすくと健康に育ってもらいたいです。
ZAMMAMAが販売してい日本仕様の母子手帳カバー。ザンビアのママの手作りです。内側に大小のポケットが二つずつついて、左に手帳、右に病院の診察券が入ります。文庫本も入るサイズです。(まだSHOPページに掲載していないので、ご購入はメールで直接お問い合わせください zammama8102@gmail.com)
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